「富士市のシティプロモーションについて」 江村 輝彦 様にお話しして頂きました。
演題:「シティプロモーションっていったい何?」
~富士市のシティプロモーション推進について~
富士市は、平成26年度に「富士山・シティプロモーション推進室」を設置し、同年9月に「富士市シティプロモーション基本方針」を策定した。基本方針では、本市のシティプロモーションを「“富士市”を市内外に効果的に発信し続けることにより、市の知名度や都市イメージが向上し、人、モノ、情報の交流が活発化すること」と定義した。
また、本市の「強み」や魅力、個性等を分析するため、まちのブランド力を調査したところ、本市にとって「富士山」は欠かせない存在であるが、それに続く明確な資産に乏しいという結果が得られた。そして、これらの分析等に基づき、構築した活動戦略が「富士山と、」運動である。
富士山と、」運動とは、富士市民にとって当たり前の存在である「富士山」と一緒に本市の持つ様々な魅力を再発見し、磨き上げ、発信していく取組である。「富士山と、」というキーワードの後に、あえて空白を設け、市民や富士市ファンが自由に本市の魅力や個性を表現してもらう「キービジュアル」を作成。併せて、田子の浦の波で富士山をかたどり、富士山と海をあわせ持つ本市のオリジナリティを表現する「富士市ブランドロゴ」も作成した。
「富士山と、」に続く空白部分にイラストや文章などで表現する本市の魅力などを募集したところ、3,379点もの応募があった。ブランド調査の分析結果や多くの応募作品のテーマ等を参考に、お茶や果物、紙、水、ご当地グルメなど11種類の魅力資産を選定し、写真やキャッチコピーを配した「富士山と、」ポスターを制作。「なんでも富士山」で発表したほか、「富士山と、」新聞号外などを制作して配布した。
また、新たなシティプロモーションの動きとして、「工場夜景」が挙げられる。“工場のある風景”は、昔から生活に根付いたあたりまえの風景。中でも、工場の夜間操業を照らす光“工場夜景”は、昼夜を問わず稼動し続ける工場の息吹や産業の原動力を象徴し、「工業都市 富士市」として公害を乗り越えた歴史や発展を見守り続けてきた“灯火”とも言える。
本年度、初めて全国工場夜景サミットに参加し、市制50周年を迎える平成28年度には、本市で全国工場夜景サミットを開催する予定である。